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たとえばその中古車屋の娘は、
いつまで経っても子供みたいなヤツで、
もうすぐ30歳になろうというのに、
家でゴロゴロ、昼過ぎに起きて、
朝食だか昼食だかを済ませる間にも、
2、3時間テレビの前でぐうたら、
食ったら食ったでそのまま履き潰したサンダルをつっかけ、
家の裏の雑木林の隅っこにある、
中古車屋の喫煙所みたいになっている一角に何年も吊られっ放しの、
雨曝しのハンモックにぼよんと転がり、
起きるでもなく眠るでもなくボーッと、
生い茂る木々の葉っぱたちを眺めているように見えて、
実は今後の人生に思いを巡らしながら、
ふと頬を風に撫でられた途端、
宇宙のことを考え出し、
夏の空に伸び広がる天気輪の柱を見た気がしたのだが、
やがてそんなこともどうでもよくなり、
いつの間にかうたた寝をはじめ、
今日もまた陽が暮れてゆく。

 
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ストーリー

この木陰で見たことは、決して言葉にしないでください。

「うたた寝をしているのは中古車屋の娘で、」

といったストーリーは、実はこの映画にはありません。

ただただ、女の子が寝ているだけの映画です。

物語らしいことは何も起きない。にもかかわらず、

確かに何かが起きている。


なんでこんなものが撮れてしまったのか。それは分かりません。

「見つめる」行為の向こうに、立ち現れてくる何か。

この映画で目にしたことは、決して言葉にしないでください。

『すずしい木陰』は、あなたのために作られた映画です。

 

ニュース

上映情報更新!

2021年7月16日

新たに上映が決まりました!

■8月25日(水)@池袋 新文芸坐

■8月28日(土)~9月3日(金)@新潟 シネ・ウインド

上映情報更新!

2021年1月5日

新たに守屋監督の出身地、仙台での上映が決まりました!

近郊の皆さま、一日限りの上映です!ぜひお見逃しなく!


■2月14日(日)仙台短編映画祭2020 @せんだいメディアテーク

上映情報更新!

2020年10月8日更新

新たに上映が決まりました!お近くの方々、ぜひ木陰を覗きにきてください。

★上映時間等の詳細は【上映情報】欄をご確認ください。


■10/23(金)~10/30(木) @京都みなみ会館

■10/24(土)~11/6(金) @名古屋 シネマスコーレ

上映情報更新!

2020年8月25日更新

地方を含め新規上映が続々と決定しております!これを機に皆さまぜひ本作をお楽しみください。

★上映時間等の詳細は【上映情報】欄をご確認ください。

■8/15(土)~8/28(金) @新潟シネ・ウインド

■8/21(金)~8/27(木) @アップリンク渋谷

■9/12(土)~9/18(金) @シアターセブン(大阪)

■9/19(土)~10/2(金) @宇都宮ヒカリ座

■9/20(日) @松本シネマセレクト​

■9/26(土)~10/2(金) @元町映画館(神戸)

■10/1(木)~10/14(水) @横川シネマ(広島)

ラジオ出演時の音源をUPしました!

2020年8月7日更新

FMラジオ『小沢まゆのほっとシネマプラス』に守屋監督が出演した際の音源をUPしました!本作について詳しく語っています。映画とあわせてお楽しみください。

感想いただきました!

2020年8月6日更新

​『すずしい木陰』をご覧いただいたさまざまな方から素敵な感想文をお寄せいただきました!ぜひご確認ください。

​​『撮影日誌』連続更新!

2020年4月3日更新

続いてきた『撮影日誌』も、WEBでの更新はこれが最後!ついに2日目の様子を公開!続きは劇場パンフにて!「撮影2日目・その1」を公開しました。

ヴィレヴァンとのコラボイベント開催!

2020年3月22日

「映画『すずしい木陰』公開直前記念!都内ヴィレヴァンのどこかの店舗に神出鬼没で現れる主演女優&監督に会えたら、映画の鑑賞チケットをプレゼント!」というイベントをヴィレッジヴァンガード様とのコラボで開催します!

2020年4月4日より新宿K'sシネマにて上映決定!

2020年2月4日

新宿K's cinemaにて『すずしい木陰』の上映が決定しました!4月4日(土)よりレイトショー上映です。前売り情報などは追ってお伝えいたします。ぜひ足をお運びください。

上映情報更新

2020年12月10日

■12/18(金)@名古屋 シネマスコーレ

 第四回 柳英里紗映画祭にて4DX上映!?


■12/25(金)、12/26(土)、12/29(火)~12/31(木)

 @アップリンク渋谷

 「見逃した映画特集2020」にて上映

 
劇場予告

劇場予告

 

感想文

映画を観ながらいろいろと考える。特に友達の作った映画だと尚更考える。監督の守屋さんは勿論、撮影も録音も主演の柳英里紗も手伝いしてた柴田剛に至っては18歳の頃からの知っている。


映画が始まってまず思ったのは“聞いてた内容とまんま一緒だなぁ”だった。その後に“ようし、いっちょ角度をつけて斜め上をいったカッコイイ感想を考えるぞ”と思い「この映画は無意識を意識的に意図した…」とかなんとかカッコ付つけていたら寝てしまった。


目が覚めると、やはりまだスクリーンの中で女の子が寝ていた。「タルベーラの映画みたいだな…」などと、まだカッコつけてる自分がダサいと思いつつ、そんなことにはお構い無しに、スクリーンの中では陽が落ち、ただただ佇む女の子、いや女、いや柳英里紗がそこに居る。そして“この辺で映画が終わったら良いなぁ…”と思ったら映画が終わった。


この映画の感想を何と言っていいのか分からない。ただ、この映画をスクリーンで観ることが出来て良かったと思った。もし、映画の神さまがいたとしたら、その神さまと相思相愛の映画らしい映画が『すずしい木陰』なんじゃないかと思う。そんな事を思ったらちょっとだけ悔しくなってきた。

山下敦弘(映画監督)

K’sシネマの初日に『すずしい木陰』を観ました。

いろんなことを思いましたが、なぜか女優の皮膚について考えました。

というのは、本作を観ながら柳英里紗さんって皮膚が薄いタイプの女優さんなんじゃないかと思ったからです。

これまで俳優を、皮膚が薄いか厚いかで考えたことはなかったのですが、なんでか『すずしい木陰』を観ていたら、そんなことを思わざるを得なかったのです。

ハンモックに揺られる彼女の姿を見つめていると、不意に見える太ももや膝小僧が妙に艶っぽく、逆にここから落ちてしまったらどんなに大惨事か、などと思えるのです。

そういう意味では、どんなアクション大作よりもサスペンスフルな映画でした。

あそこにいるのが皮膚が薄いタイプの女優さん、ということが、ヒッチコック的なサスペンスを生んでいるのでは、なんて思いながら帰路につきました。

風も、漂う虫も、あの煙も、見え隠れする日差しも、彼女の皮膚の薄さをやさしく包むようにうつろっていきます。

本作の魅力の根幹として、柳英里紗さんを迎えられた守屋文雄監督の慧眼に敬服です。

入江悠(映画監督)

あのベージュにくるまれていた女の子は、溢れて落ちて、何処に行ってしまうのか。これから生まれる様にも実って垂れ下がった果実の様にも感じられた。


東京に育った私は、夏休み、田舎の祖母の家に行く事がどんなテーマパークより楽しかったのです。

神社の中にあった公園で木陰が落ちる中、オニヤンマを愚鈍に一人追いかけた日の私がすぐ側まで来ていました。

幸せだな、懐かしさ、豊かだなぁとたっぷりとした時間を味わえる事に感謝します、なんて。


なんだか久しぶりに夏が楽しみになって、

また一つ、新しい自分の木陰を探しに行きたくなりました。

空美(女優)

『すずしい木陰』を観ている自分は、旅先でぼーっとしている時の感覚に似ている。

私は旅先でぼーっとするのが好きだ。風に触れ、音に身を委ね、その土地の匂いを感じ、ただただ風景をぼんやり眺める。そうすると、頭の中でごちゃごちゃとひしめき合っているあれこれの中からいらないものが削ぎ落とされ、大切にしたい人や物事が浮き彫りになってくるのだ。


木陰でゆらゆらとハンモックに揺られている彼女も、時間が経つにつれて余計なものが削ぎ落とされ、最後には清々しい姿を見せてくれる。何も変わっていないようで、確かに変化している。その不思議さと面白さを、実にシンプルな方法でスクリーンに収めた守屋文雄監督。その好奇心と類稀なる感性に拍手を送りたい。

小沢まゆ(女優)

「すずしい木陰」を観ていたら、いつの間にか、スクリーンの中で椅子にすわって一緒にいる感じになっていた。

そしたらハンモックの女の子が、少女に見えたり、老女に見えたりしてきて、その時わたしも子供になったり、おじいさんになった。ハンモックの女の子が、むかし付き合ってた人だったり、妻になったりした。


わたしは思い出したり、未来をイメージしたりしていて、すっかりわたしの時間になっている。あらっと思った。

するとじーっとハンモックの女の子に見つめられて(あんなにながいこと!)、なんか自分のこと考えていたことを見透かされたようで恥ずかしいので、下を向いた。いやハンモックの女の子のなんと相応しい表情と雰囲気か。素敵な時間だ。映画館で下を向いたのは初めてだと思う。


カメラのレンズを通してみる光や、音が消えた時、どこかに連れていかれた。その不思議な感覚を気にしてみると、まだ残っていて、ほわーっとして心地良い。光で真っ白になりかけたスクリーンがすっと落ち着いたら、またハンモックの女の子にじーっと見つめられていた。ハッとして、これには守屋監督は変態だと思った。

水澤紳吾(俳優)